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DNA
今日は(ENS@Lyonの)ミッシェルさんの講演を聞いた。十数年にわたるDNAに関する研究の成果をまとめということだったが、DNAに関する知識不足ゆえ、理解には至らなかった。とはいえ、収穫はあった。DNAに関する興味がかき立てられたことと、生物物理ってやることがたくさんあると再認識できたことの二つ。ほとんど、モチベーションに関わることやね。方策としては、エッシェンシャルセルを読んでDNAに関する知識を広めること。次いで、自分でモデルを作って遊んでみるとか、そういうことだろう。まぁ、しばらくは自分が今やってることに集中しなければならないのだけど、将来のビジョンとして考えておくのもいいかなと。
講演を通して、内容から一つと印象に残ったことを一つ。DNAの剥離について、DNAをいくつかのサイトに区切って、Isingモデルを適応(スピンのアップダウンをDNAのオープンクローズに対応させる)。DNAがペアになってるのは、適当なポテンシャルを使って表して、あと適当なパラメータを使ってデータにフィッティングさせてた感じ。詳細は違っているかもしれないが、流れはこんな感じだったと理解している。DNAについてさほど考えたことがなかったので、私はベーシックなところで、Isingモデルがいいのか悪いのかを考えていた。まぁ、データとは割とフィットできてたけど、実際どうかな?物性のスピンの考えるときにIsingモデルを考えるのは、否定する人はいないだろうけど、それを生物のDNAの剥離に使うとなると少し慎重になるよなぁ。ここはまだNo Idea。まぁ、そこから生物の知見が深められればいいけど。
よく思うことだけど、生物って一見非効率的に見えて、実は理にかなってるようなことがしばしばある気がする。一番分かりやすい例だと思うのは、性別を二つに分けたことかな(ここに異論を感じる方もいるかと存じますが、生物学的に2種ということで許してください。)。同じ種でもオスとメスに分けると、なんか一見するとすごく問題ある気がしません?そもそもヒトの場合、男性が女性のこと理解するのは大変だと思いますし、お互い結ばれるまでずいぶん時間がかかります。あくまで、子孫繁栄ということだけ考えると、雌雄同体の方が手っ取り早い気が。でもよくよく考えると、相容れない考えを持った男性と女性の方が、なんか柔軟にこなしていけるような気もします。思想自体も、相容れない二つの考えがあって(対概念とかいう奴ですね)、相反する二つの考えを併せ持つことで、新しい側面を概観することも可能になるかもしれません。アンビバレンスなんて言葉もありますし、まぁ、理にかなっているかなと。前置きが長かったですけど、DNAの剥離(と複写)に関しても割とそう思えることがあって、なんか考えてみると面白いかなって思いました。
あと、一つ印象に残ったことですが、DNAは(たんぱく質などに比べると)"simple"な複雑さを持つということ。最初は、ちょっと訝しげだな〜とか思ったけど、講演を通じてそう思えることもあった。あくまで構造上での話という印象を受けたが、そこに目をつけたミッシェルさんもさすがだなぁ。生物物理として、確かに取り組むべき問題に思えるし、"simple"な複雑さなら、とりあえずやるべき問題として妥当でもある。そこから(あくまで推測だけど)今自分のやっている記憶効果に応用することも出来るかもしれない。まぁ、どうだか分からんが。もちろん当然だけど個人としてやってることにもある程度の確信があるんだけど。
池内了氏の『寺田寅彦と現代』という本を読み始める。大学の学部時代から、それとなくこういう科学史とか科学哲学というのに興味を持ち始めたわけだが、実際に読み始めたのは一年ぐらい前からで、さして量は読んでいない。それゆえさほど説得力が無いかもしれないが、なかなかいいことが書いてある気がする。かねてからよく思っていた、「いい研究ってどんな研究か?」ということに関して答えの一端を露呈しうるものだと思った。寺田寅彦のいう(いわゆる)複雑系科学に関するアプローチで、量的な研究よりも質的な研究をというのが斬新だった。言われてみると、なるほどそうかと思わされるのだが、言われてみるまで意外とこういうことには気づけない。いい研究者は、本能的に「いい研究」というのが分かっていて、確実にそれに向かって歩みを続けている気がするが、今の私にはいまいち「いい研究」というのが現実味をもって迫ってこない。それは、私がまだそういう現場に直面していないせいかもしれない。研究していくうちに「いい研究」というのを考えていくのが健全な道かもしれないが、たまにこうして横道にそれることも必要かなと。
今日はずいぶん書いたな。天才は"一言日記"を好むようだと最近Yさんに教えられたが、伝えたいものが有るなら起承転結をつけるのがものの筋ってもんですよね。まぁ、俺は単に書き作っているだけですが。以上、駄文書きでした。
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